医療系国家資格を持ち、臨床現場で10年以上のキャリアを積んだ筆者が、診療報酬改定後の書類業務との付き合い方を整理します。
単位の合間に計画書、定時後にカンファ記録、家に帰っても頭の中は明日の書類——「私、リハビリをしに来たはずなのにな」って思う夜、ありませんか。
2026年度の診療報酬改定で、現場の書類運用は大きく変わりました。様式の移行、院内ルールの更新、新しい記録の仕方への対応。「改定で簡素化されたはずなのに、なぜか今が一番忙しい」——この矛盾、あなたの能力のせいではありません。
私(コーディー)も医療現場で、制度が変わるたびに書類対応に飲まれる感覚を味わってきました。この記事では、「辞める」でも「我慢する」でもない、給料を落とさずに働き方を見直す3つの選択肢を整理します。
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2026年度改定で、書類はどう変わったのか【事実確認】
まず事実を整理します。令和8年度(2026年度)診療報酬改定では、リハビリ関連の計画書まわりに次の変更がありました。
📄 計画書様式の統合・簡素化
複数あったリハビリ計画書の様式が統一され、患者署名欄が廃止。代わりに説明内容を診療録へ記録する運用になりました。
👥 説明者の拡大
これまで医師に限られていた計画書の説明が、施設によっては医師の指示のもとで看護師・PT・OT・STにも可能になりました(回復期リハ病棟入院料の算定病棟など、引き続き医師説明が必要な場合あり)。
🔢 総合計画評価料の見直し
リハビリテーション総合計画評価料に2回目以降の点数区分が新設されるなど、算定の組み立てが変わりました。
出典:厚生労働省の2026年3月告示・留意事項通知(詳細は PT-OT-ST.NETの令和8年改定情報 が現場向けに整理されています)。

「簡素化されたのに忙しい」のは、なぜか
制度上は簡素化の方向です。でも現場の体感は逆ですよね。理由ははっきりしています。
改定の年は、「新しい書類を書く仕事」に「運用を切り替える仕事」が上乗せされるからです。新様式への移行、診療録への記録ルールの定着、説明者が変わることへの院内調整、勉強会、マニュアル更新——どれも算定には見えない、でも誰かがやらなければいけない仕事です。そして総合病院では、その「誰か」が若手に回ってきやすい。
つまり、いまの辛さは「自分の処理能力が低いから」ではなく、制度の切り替えコストを現場で引き受けている状態です。まず、ここを間違えないでください。
給料を落とさずに働き方を見直す、3つの選択肢
「辛い。でも給料は落としたくない」——この2つは両立できない願いではありません。順番に、軽い選択肢から見ていきます。
選択肢①:書類業務そのものを軽くする(今の職場で)
書類の中には「考える仕事」と「言葉を組み立てる仕事」が混ざっています。後者はAIに任せられる時代になりました。文章の型(書き出し・構成・締め)のテンプレ化、自分用の改定対応メモの要約、勉強会資料のたたき台——このあたりはChatGPTやClaude Codeが数分で下書きを作ってくれます。
⚠️ 必ず守ること:患者さんの氏名・病状・診療情報など個人情報は、AIに入力してはいけません。使えるのは「自分の文章の型づくり」「制度情報の整理」など、患者情報を含まない部分だけです。院内の情報管理規定にも必ず従ってください。
🤝 AIが手伝える部分:「リハビリ実施計画書の『今後の方針』欄に使える文章の型を、患者情報なしの汎用形で5パターン作って」
選択肢②:院内で役割と時間の交渉をする
休憩時間や持ち帰りで書類を書いているなら、それは本来、業務時間に数えられるべき仕事です。「書類業務の時間をスケジュールに組み込みたい」という相談は、わがままではなく業務改善の提案です。改定対応の係や委員会が特定の人に偏っていないか——上司に相談する材料として、1週間だけ「書類に使った時間」を記録してみてください。数字があると、交渉は感情論ではなくなります。
🤝 AIが手伝える部分:「書類業務の時間記録をもとに、上司への相談文を感情的にならない言葉で下書きして」
選択肢③:環境を変える選択肢を「情報収集」から始める
①②を試しても構造が変わらないなら、環境側を見直す選択肢があります。ただし、いきなり退職や転職ではありません。最初の一歩は「自分の給与の構造を知ること」です。
「給料を落としたくない」を判断するには、比べる物差しが要ります。基本給・職務手当・賞与の倍率・昇給テーブル——自分の給与明細を分解して書き出し、同じ地域・同じ領域の求人が出している給与レンジと並べてみる。ここまでは登録も応募も不要で、今夜できる情報整理です。
そのうえで本格的に情報を集めるなら、転職サイトの「選び方の基準」を先に持っておくと振り回されません。詳しくは 理学療法士の転職サイトはどれがいい?選び方3基準と登録前の注意点 にまとめています。
🤝 AIが手伝える部分:「私の給与明細の項目を、転職時に比較すべき順に並べ替えて、見るべきポイントを教えて」(金額は伏せ字でOK)

どの選択肢が合うか迷ったら:5分の棚卸し対話
①②③のどれから手をつけるべきかは、書類負担の「正体」によって変わります。量の問題なのか、書く環境の問題なのか、制度対応の上乗せなのか——医療系国家資格を持ち臨床経験10年以上の筆者が、それを5分で整理する対話プロンプトを設計しました。
AIが3つの質問を順番に出すので、あなたは選択肢から選ぶだけ。最後に「負担の正体」「AIに任せられる部分」「明日5分の行動」が返ってきます。考えるのはAI、選ぶだけがあなたです。
1つだけ約束してください。この対話に、患者さんの情報は書き込まないこと。あなた自身の働き方だけを扱います。
5分対話プロンプト(コピーして貼るだけ)
5分対話を終えた、あなたへ
あなたへ
「リハビリがしたくてこの仕事を選んだのに、書類ばかり書いている」——その違和感は、向いていないサインではありません。制度の切り替わりの真ん中で、見えない仕事を引き受けてきた人の、まっとうな疲れです。
今夜の対話で、書類のしんどさに名前がつきました。量なのか、環境なのか、制度対応の上乗せなのか。名前がつけば、打ち手は選べます。AIに任せる部分、職場と交渉する部分、物差しを持って環境を見直す部分——全部を一人で背負う必要はありません。
「給料を落としたくない」という願いも、わがままではありません。生活を守りながら働き方を考えるのは、専門職として当然の計算です。焦らず、確認から。判断材料が揃うまで、決めなくていい。
今週も、見えない仕事までやり切りましたね。おつかれさまでした。
まとめ:書類に追われる自分を、責めない
2026年度改定の書類変更は事実としてあり、改定の年は切り替えコストが現場に乗ります。打ち手は3つ——①AIで書類の「言葉を組み立てる部分」を軽くする(患者情報は入力しない)、②時間と役割を数字で交渉する、③給与の物差しを持って環境側の情報収集を始める。どれを選ぶかは、あなたが決めていい。
わからないことが出てきたら、そのままAIに聞いてください。「この改定資料を中学生にもわかる言葉で説明して」「結局、私の病棟では何が変わるの?」——一人で全部やらなくていいんです。
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※本記事は働き方の情報整理を目的としたもので、医療行為・診療報酬算定の個別判断について助言するものではありません。算定要件の詳細は厚生労働省の告示・通知および所属施設の判断をご確認ください。


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